Skip to main content
ソリューション
サービス
業種
関連情報
ソリューション
サービス
業種
関連情報
導入事例

タビオ株式会社

tabio_hero
タビオ株式会社 執行役員 総務部 部長 長宗英雄 / システムソリューション部 課長 次世代リテールシステム開発チームリーダー 中村寿史 / 総務部 総務課 係長 池田智也 / 財務部 中村さゆり

苦境をチャンスと捉え社内システムを大幅刷新。Google Workspace ならではの拡張性の高さを駆使し、社員に “新しい働きかた” を提案

tabio_logo

1968 年にダンソックスとして企業後、2006 年に現社名に。創業当初より “靴下専業” と “国産” にこだわり、1982 年に直営 1 号店をオープン。現在は日本全国に 291 店舗の「靴下屋」「ショセット」「TABIO」を展開するほか、ロンドン、パリなどに海外直営店を構えるまでに成長した。

ご利用のサービス
カレンダー
サイト
スプレッドシート
Google Meet
この導入事例を PDF として表示
PDF をダウンロード
tabio_hero
タビオ株式会社 執行役員 総務部 部長 長宗英雄 / システムソリューション部 課長 次世代リテールシステム開発チームリーダー 中村寿史 / 総務部 総務課 係長 池田智也 / 財務部 中村さゆり

苦境をチャンスと捉え社内システムを大幅刷新。Google Workspace ならではの拡張性の高さを駆使し、社員に “新しい働きかた” を提案

このままの社内システムでは大きなリスクになる

「きっかけは、2008 年度にスタートした J-SOX 法。それまでの我が社の情報システムはお世辞にも先進的と言える状況ではなく、IT 統制において大きなリスクとなっていました」と、当時をふり返るのは、タビオ株式会社システムソリューション部 課長の中村 寿史氏。サーバーなどを集約していた社屋も老朽化が進んでおり、フォレンジックの観点から移転が迫られていた。

もちろんそれには絶大な費用がかかる。しかし、同年に 2 代目社長に就任した越智 勝寛氏は、これを会社が生まれ変わるチャンスとポジティブに捉え、単なる法令遵守に留まらない、会社を次の成長につなげる投資として、社内システムのゼロからの見直しを求めたと言う。

「それまでのタビオは社内の情報共有ができていない会社でした。各種システムは導入していたのですが、それを効率的に運用することができていなかったのです。内部統制対応などのほか、店舗の情報などを共有できるツールが必要でした」(同社執行役員・長宗 英雄氏)

全てを内製化することで導入コストを数千万円からゼロ円に

さまざまな選択肢を検討し、最終的にGoogle Workspaceが選ばれたのは、「単なるグループウェアにはない拡張性に惹かれた」

長宗氏の指揮の下、さまざまな選択肢を検討し、最終的にGoogle Workspace(当時の名称は Google Apps for Work)が選ばれたのは、「単なるグループウェアにはない拡張性に惹かれた」(中村 寿史氏)のだと言う。

「とは言え、導入は簡単ではありませんでした。社長はシステムの全面刷新に積極的でしたが、それ以外の重役のほとんどが拒絶反応を示していたのです。導入コストやセキュリティなど、多くの点で反対意見が挙がりました。それを導入することで、どういうメリットが生まれるのかを想像できないという問題もありました」(長宗氏)

そこで長宗氏は、まず推進派の越智社長を中心に、ひっそりとGoogle カレンダーなどを活用し始め、そこから関連部署にその利便性を波及させていくという戦略を採った。そうしていく中で、役員たちの意識も徐々に変わっていったと言う。セキュリティに対する不安も、説明会を何度も実施することで、徐々に払拭していった。

また、見積もりレベルで数千万円と言われていた開発費用も、SE経験のある中村 寿史氏が中心となって Google サイトを駆使し内製化(サイトデザインなどは中村 さゆり氏と、通販サイトのデザイナーが担当)することで実質ゼロ円に。まずは社内アンケートで必要な機能を募り、そこからわずか 2 か月強で基本となる業務システムを完成させることができた。

ビデオ会議やリモート稟議など、“働きかた” が大きく変わった

tabio_body_01

こうして内製した新しい業務システム「タビオネット」は、社屋移転に合わせ、2010 年より稼働開始 ...社員の “働きかた” が大きく変わっていく。

こうして内製した新しい業務システム「タビオネット」は、社屋移転に合わせ、2010 年より稼働開始。同時に社内のフリー Wi-Fi 化や社員へのスマートフォン提供なども行われ、社員の “働きかた” が大きく変わっていく。

中でも目玉となったのが、社内基幹システム(SAP)の売上や損益情報をスプレッドシートと連携させた「ショップデベロップメント」と呼ばれる BI ツール。必要なデータをクラウドからすぐに取り出せるようになったことで、会議や商談などで急にデータを求められた際にもその場で対応できるようになった。「こんなことは普通のグループウェアではできません。この拡張性の高さこそがシステム基盤としての顔も持つ、Google Workspace ならではの魅力だと感じています」(中村 寿史氏)

また、ハングアウトの導入によって、会議に対する考え方も大きく変わった。これまではまずスケジュール調整から始めなければならなかったのだが、社長の一声でこれを廃止。ビデオチャットを駆使することで、いつでも、必要な時にミーティングできるようにした。

さらに、勤怠管理や各種稟議もタビオネットに統合・電子化(ワークフローシステムとの連携で実現)。これについては総務部係長の池田 智也氏が次のようにそのメリットを語ってくれた。

「紙の稟議書を使っていた時代は、上司が出張中で承認が下りないなんてことがあったのですが、今ではスマートフォンなどからもリモートで承認できるようになり、劇的に業務効率が向上しました。また、こうした “誰もが使う機能” を早々に電子化したことには、タビオネットへの拒否感を低減する効果があったように思います。加えて、総務部としては社内規定をクラウド化できたことも大きなメリットだと考えています。これがなければ、J-SOX 法対策として、全ての店舗に紙の書類を配布しなければいけませんでしたからね」

タビオネットの今後については「稼働開始以降、毎週のようにやっていた機能追加がやっとひと段落付いたところ」(長宗氏)と前置きしつつ、将来的にはフランチャイズ店や、取引先の工場などにもこのシステムを広げていきたいとのこと。また、同社ではクラウドという強みをいかし、本格的な在宅勤務も視野に入れているそうだ。

「まだ実験段階ですが、現時点での評価は上々です。これが上手く行けば、将来的にはせっかく移転したこの新社屋もいらなくなってしまうかもしれませんね(笑)」(中村 寿史氏)

※ Google Workspace は、2020年10月6日以前は G Suite として知られていました。